ペレリナージュ
「ペレリナージュ(巡礼)」は、ミュンヘンにおける新しい室内楽演奏会シリーズである。「巡礼」というシリーズ・タイトルは、フランツ・リストのピアノ独奏曲集である《巡礼の年(Années de Pèlerinage)》に着想を得ている。この作品は人々を新しい世界へと導く旅路だが、最も重要なことは、これが浮遊する魂であるということだ。実体なき魂は経験を探求するものであり、それは芸術家という現実存在にとってのジレンマでもある。ペレリナージュの演奏会は、それぞれがある特定の作曲家、或いは特定の音楽的な思想や個性に捧げられるものとなっている。
ペレリナージュは、音楽家にとって毎日の仕事から離れ外の世界と出会える場所であり、そこではいつもより緊密な関係の中で、親しい友人たちと音楽を奏でることができる。本番以外の時間(intermezzo)も、演奏者たちにとって充実した時間である。彼らは深夜過ぎまで、仲間と譜読みにふける。新しい楽譜を繙くときこそ、高揚と歓喜の瞬間である。ペレリナージュにおいては、このような自己発見の時間を聴衆と共有することができるのである。
コンサートは、ミュンヘンの万聖大聖堂で開催されている。アンサンブル・ラロは、ペレリナージュの全公演におけるアーティスト・イン・レジデンスであり、著名なソリストや室内楽演奏家、歌手と共に舞台に上がっている。これまでに、アドリアン・ブレンデル、マーリス・ピーターセン、プリヤ・ミッチェル、オリヴィア・タルディ、カザル四重奏団などと共演している。
ペレリナージュはバーヴァリアン・ラジオとの協賛関係を構築しており、ゲオルゲ・エネスクとステファン・ブロウンフェルズの伝記的番組は、好評を博した。



